宿題も多く、テストも難しい学校に通う2人の女子中学生が、チャレンジカップエントリーにあたって決めた目標は「東北に笑顔を届ける」こと。中学1年ながら自ら市役所に電話をし、保育施設を紹介してもらい、どんな役に立てるか園長先生と直接話し合った彼女達。 たった二人の募金活動は地域の方々に支えられ、3万7千円を超えました。 学校の宿題が毎日2時間以上かかる上に習い事や塾で忙しい中、クリスマスには手作りクリスマスカード・キャンディーレイ・プラバンを作って送り、年が明けてティアラや折り紙ノートを、さらには余ったお金で20冊の中から厳選した3冊の本をプレゼント。 その後、彼女たちの手元には、満面の笑顔の子ども達の写真が届いたのです。

通信制高校に通う4人の女子高生。「せっかく一緒に入学したのだから、登校できない子を減らしたい」と考えた彼女たちは、学年の出席率UPにチャレンジ。まずは他の生徒にアンケートをとることで「アットホームな雰囲気のイベントの開催」が有効と判断した彼女たちは、お茶会やレクリエーションイベントなどを企画。
自身の中学校時代の経験から、毎日のあいさつや声がけが、どれだけ心の負担を軽くするか知っている彼女達は、イベントの開催以外にもいろいろな心配りをします。 通いやすい学校環境づくりを進めることで、学年全体の出席率は向上。 それだけではなく、活動を通して、「人の役に立てると、自分に自信が持てる」そう気づいた彼女達自身が、大きな成長を遂げました。

塾で同じクラスながら友達関係ではなかった3人組が、チャレンジカップにエントリーするためにチームを編成。「中学受験する」ということだけが共通点だった3人は、「良き仲間・ライバル関係」を築き、受験に備えることに挑戦。交換日記や小テストの満点数の競い合いなどで関係を深めていく中、一人の生徒が大きな決断をしました。
「受験をやめる」
実は、将来看護師になるために受験を予定していた中学校が埼玉県にあり、活動を通じて「バラバラになりたくない！」という気持ちが大きくなった彼女は、地元の学校に進学して看護師を目指すことを決意。受験をやめたけれどもみんなと勉強を頑張る姿は、チームの絆を一層強くしました。彼女たちはかけがえのないものを手に入れたのです。

「地域の方々に自分たちの学校の良さを知ってもらいたい」そんな想いが「生徒主体」によるミニオープンスクールの開催につながりました。中学3年生の実行委員会を中心にその活動は全校生徒を巻き込み、前代未聞の「全校生徒によるオープンスクール」の開催が実現。ポスター・チラシを作成し、近隣の小学校で配布。CMも作りました。FacebookやLINEでの告知活動の結果、オープンスクール当日には「20人来たら御の字」と考えていた先生たちの予想を大きく上回り、100名もの参加者を集めることに成功。尾道でグランプリを獲得した合唱の披露、「挨拶日本一」をスローガンに掲げる尾道中学校ならではの元気なあいさつで参加者を満足させ、大成功を収めました。
「僕らの大好きな尾道中学校が、地元の憧れになって欲しい」それが生徒たちの頑張る原動力だったそうです。

これまで一度も吹いたことのなかった「ファゴット」という楽器を使って、アンサンブル大会での受賞をめざす。しかも楽譜のない楽曲だったので、同じチームのメンバーともに、曲を聞いて楽譜を書き起こすことから作業はスタート。忙しい毎日の合間を縫っての作業は1か月半かかりました。
7回書き直した楽譜で挑んだアンサンブル大会では見事「白水賞」を受賞。 「実は、アンサンブル大会にはグランプリがあり、選ばれると定期演奏会で演奏する権利を獲得できます。でも条件があって、楽譜が公開されている曲でないと、選考対象外なのです」 グランプリが取れない条件での出場だったのですが、「それでも、一番演奏したい曲を、一番演奏したい楽器で、一番演奏したい仲間と一緒に演奏したい」という思いに、チームメンバーも協力してくれたのです。

受験を控えた中学3年生5名がチャレンジカップにエントリー。志望校合格のため、全員で合計2520時間の自習に挑みました。講師が15時間かけた書いた2520枚の切り絵を、1時間勉強する毎に1枚貼っていきます。 自習室の使い方のルールなどを決め、チャレンジに挑む生徒達。お互いを支え合いました。誕生日だって、私立入試で先に合格したって、この仲間で2520時間を達成すると決めた彼らは毎日自習室に通うことをつづけます。チャレンジ最終日も朝9時から夜10時まで、私語なく黙々と自習をつづけた彼らは、見事目標を達成。
自習も勉強も大嫌いだった彼らはこういいます。「勉強なんてキライ、受験なんて個人戦。そう思っている人がもしこの会場にいたら、ぜひ来年のチャレンジカップはチームで勉強チャレンジしてみてください！」

友達200人の似顔絵を描くことに挑戦した女子高生。当初は順調だった活動ですが、写真を撮って似顔絵を描かれることを嫌がる空気が学年に広まってしまい、40枚で止まってしまいます。ここであきらめることなく「マンガを描いてみよう」と目標を素早く変更した彼女は、得意の画力を活かして初めてのマンガ作りに挑戦。慣れない作業の中、3つのマンガを雑誌に投稿。一つは賞を受賞し、彼女の名前が雑誌に掲載されることとなりました。
そんな彼女が絵にこだわり書き続ける理由は「家族を家族としてつなげられるもの」だったから。体が弱く、漫画家になる夢をあきらめた母の夢を私が叶えたい。入院した祖父を元気づけたい。
家族への想いが詰まった「イラストレーターになる」という夢への挑戦は、これからも続きます。